Awe Effect
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Awe Effect 人生に喜びをもたらす「Awe体験」の効果
著者:カトリーン・サンドバリ /
著者:サラ・ハンマルクランツ /
訳者:喜多代恵理子
定価:1,870円 (10%税込)
ISBN978-4-7631-3917-7 C0030
2023年1月25日初版発行
日本人にはもともとあった畏怖の念。西欧では2000年遅れてその重要性に気が付いたということか。。junkaneko.icon
でもこうして、書籍化するのはさすが。パパラギ。こうでもしないと森に入らない人がいる一方、言語化してしまうことで、枠が狭まる恐れもある。コトバ、特に文字として記録することは時に諸刃の剣になることもあるだろう。AWEは大事だ。ただ、一人一人のAWE体験をもっと大切に。あなたが感じた”それ”がAWEであり、それが”AWE”である。本のタイトル見てわぁっと、心が揺れ動いたけど、でも待てよ、という自分もいる。時代は確実に追いついてきているのだ。
★スウェーデン発、新時代の幸福研究の決定版!
「Awe(オウ)体験」を、知っていますか?それは、大自然などの“果てしないもの”を前にしたときに、感動、畏怖、驚きの感情が湧き起こること。この「Awe体験」をした人には、身体的にも精神的にもよい影響がもたらされるといいます。
2000年代に入って爆発的に関心が高まった新しい研究分野――「Awe」。ポジティブ心理学に注目するスウェーデンのジャーナリストコンビが、研究者へのインタビューや膨大な実験データから、「Awe体験」の驚きの効果を解き明かします。
・Aweを体験した人は「脳」が変化する
・健康に重要な「迷走神経」が活発になる
・瞑想やマインドフルネスと同じ効果を生む
・「自然」には健康や幸福感を高める効果がある
・「宇宙飛行士」が教えてくれるAwe
・芸術を月に数回楽しむ人は「死亡リスク」が低くなる
・何歳になっても「好奇心」は鍛えられる
・「歩くこと」は人生に多くの喜びをもたらす
夕日、虹、星空、散歩、音楽、芸術……日々の暮らしのなかのささやかなAweから、人生をがらりと変えるような大きなAweまで、Aweを呼び起こす原因と効果について、多角的な視点から分析を加えていきます。また、ふだんの生活に取り入れやすい、Aweを見つけるためのちょっとしたヒントも紹介。読者を生き生きと、やわらかな気分にしてくれる、長期的な幸福をもたらす書。
目次
はじめに Awe体験とポジティブ心理学へのふたりの思い
序章 木の下でのAwe体験――世界はすばらしさに満ちている
第1章 ワオ! これがAweだ――果てしないものにタイする感情
第2章 Aweの効果――「Awe体験」が私たちにもたらす効果
第3章 Aweの源――さまざまなものが与えてくれる恩恵
第4章 日々のAwe――好奇心を鍛えるための日常のエクササイズ
第5章 未来はAweにあふれている――テクノロジーがさらなる幸せをもたらす
おわりに 自分に魔法をかけよう
著者紹介
カトリーン・サンドバリ(Katrin Sandberg)
ストーリー・コーチングやコミュニケーション戦略の専門家。スウェーデン最大の女性組織「4good」創設者。著書に『あなた自身の物語を見つけよう(Hitta din sanna story)』(未邦訳)がある。スウェーデン在住。
サラ・ハンマルクランツ(Sara Hammarkrantz)
心理学・リーダーシップ関連のジャーナリスト。編集長経験もあり、スウェーデンにポジティブ心理学を最初に紹介した著書『全力でしあわせになろう(Lycka på fullt allvar)』(未邦訳)をカタリーナ・ブロム(Katarina Blom)と共同執筆。小説『クリスティーナ、あなたの意志は森にある(Christina, din vilja bor i skogen)』の著書がある。スウェーデン在住。
担当編集者より一言
海に落ちていく大きな夕日を見たとき、歴史ある巨大な建造物の前に立ったとき、旅先で荘厳な教会のなかに入ったとき、わくわくしてたまらない本を夢中になって読んだとき……。そんな感動体験を「Awe(オウ)体験」と呼ぶそうです。本書は、さまざまな「Awe体験」の驚くべき効果について、一冊まるまる徹底解説した画期的な書。Aweを体験すると、「ストレス減少」「死亡リスク低下」「創造力アップ」「仕事効率向上」「メンタル安定」など、たくさんのいいことが起こるそう。それも本書で紹介されているたくさんのインタビューや実験エピソードを読めば、おおいに納得できます。読み進めるほどに「希望」が湧いてくる、サプリメントのような一冊です。
Awe体験のメリット
・健康になった
・ストレスが軽減された
・人とのつながりが強くなった
・頭の回転が速くなった
・創造力が豊かになった
・自己中心的な考え方が薄らいだ
・思いやりの気持ちが強くなった
・他者に寛容になった
・環境への関心が高まった
読めば読むほど、なぜわれわれが美しい景色を見たり、芸術に触れたり、森林浴をするのか、その理由がよくわかります。逆に、「Awe」がもたらす恩恵を無視して、非人間的な生活を送れば、どれほど心身が病むかもわかると思います。ちょっとスピリチュアルな部分もありますが、創造的な活動、人と協力する活動を陰で支える精神のメカニズムが、よくわかった気がします。健康に関心のある方は、心身を健康にする秘訣として読んでも、面白いと思います。
赤ペンチェック—————————-
人間は何かに感動すると、他者に対してより寛大で協力的になる
人は、世界を大きく明るくするものに感動します
感動できる人というのは、何ごとも当たり前と思わない人のこと
Aweを体験すると「炎症」のレベルが下がる
Aweをよく経験する人は好奇心が強く、学校の成績もよい
Aweを感じた人は「新しいことを学びたい」と思うようになる、つまり「創造欲求」が生まれる
私たちは、ストレスを感じると自己中心的な考え方にとらわれてしまいますし、考えがあちこちさまよっているときは幸福度が下がります。研究によると、うつ病の人はそうではない人に比べて脳がデフォルトモードに陥りやすく、好奇心旺盛な探求モードになりにくい
それでも、デフォルト・モード・ネットワークは私たちに欠かせないものです。これがないと、ソーシャルナラティブ(目に見えないルールや対人関係を文章化し、構造化させること)や認知カップリング(知覚と行動と思考は相互に影響を与えながら変化するという考え方)が非常に難しくなります
Aweは、私たちの意識を自分だけでなく「共通の利益」に向かせ、親密さ、つながり、そして責任といった感覚を生み出す
Aweを感じた人は「その感覚を他者と分かち合いたくなる」
森林浴を行っている人は、街中を散歩している人よりも、「血圧」「脈拍数」「コルチゾールの値」が低い
「私利私欲」を捨てたとき、結びつきは強くなる
何かを永久に残すことによって、歴史を変えられる
「宗教的な演奏」は、とくに大きなAweを呼び起こす
「教会や寺院を訪れる人」は寿命が長い